子どもの教育に関する教育研究事業

乳幼児指導者養成研修

■乳幼児ケアヘルパー研修講座

保育、教育、地域の子育て支援に携わる方々を対象に、明日から現場で役立つ知識を学ぶ30時間の研修講座です。講座は「子どもの育ちへの理解とかかわり」、「母親や家族へのサポート」、「食教育の基礎知識と実践」の3領域からなり、十数年を超える人気講座です。全6講座を受講し、レポート提出等の諸条件を満たすと「乳幼児ケアヘルパー」資格認定証を当財団より授与されます。また、資格認定者を対象として、研修終了後も継続した無料の研修会(フォローアップ研修)にてサポートを実施しています。
受講の申し込みは「お知らせ」に掲載いたします。

保育士等キャリアアップ研修*2020年度は開講しません

■当財団の実績

当財団は長年、乳幼児教育・保育・サポートに関わる方々を対象に、「子どもの育ちへの理解とかかわり」「母親や家庭へのサポート」「食教育の基礎知識と実践」の領域にわたり、臨床事例にもとづいた理論と実践的な技法の習得を目指す研修講座をそれぞれの分野の第一線で活躍されている先生方を講師にお招きし実施しております。その実績を認められH30年度より保育士等キャリアアップ研修機関としての認可をいただきました。

■保育士等キャリアアップ研修とは

2017年より、厚生労働省によって「保育士等キャリアアップ研修ガイドライン」が定められました。保育士の専門性をより高め、育成するために設けられた制度で、大きく3つの研修が用意されています。

保育実践研修
保育現場における実習経験の少ない保育士試験合格者や、長いブランクのある潜在保育士などを対象に実施される研修です。
専門分野別研修
保育園などの現場において、それぞれの専門分野についてリーダー的な役割を持つ(あるいは役割を担う可能性のある)保育士が研修対象となります。
【乳児保育・幼児教育・障害児保育・食育・アレルギー対応保健衛生・安全対策保護者支援・子育て支援 の6分野】
マネジメント研修
上記の専門分野におけるリーダー的な役割を担った経験があり、主任保育士の下でミドルリーダーとしての役割を持つ(あるいはその可能性がある)保育士が対象となります。
それぞれの研修の内容は厚生労働省が2月に出した「保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善について」に掲載されています。

研修時間:1分野15時間以上
実施方法:講義形式のほか、グループディスカッションを含める

当財団の注目研修

■専門分野別研修【幼児保育】(2018年度から実施)

専門分野別研修【幼児保育】では、子どもの個性を伸ばす世界的に大注目のニュージーランドの保育カリキュラム「テ・ファーリキ」を先駆けて学ぶことができます!

(H30年度日本保育学会第71回大会では、カリキュラム作成者マーガレット・カー教授が基調講演をします。日本の新要領・指針における非認知能力(社会情動的スキル)重視の先行事例です)

子どもを育むカリキュラム「テ・ファーリキ」
1996年にニュージーランドで定められた幼保統一カリキュラムが「テ・ファーリキ」。
ほとんどの教育機関は、日本的な一斉教育(先生が前に立ち、子どもを並ばせて指導する)を行っていません。テ・ファーリキの考え方をベースにしながら、子どもそれぞれの個性を育む指導をしています。その日、子どもがやりたい遊びを、保育者がサポートし発展させていく教育法。群れになって遊ぶ子もいれば、1人じっくりと別な遊びに取り組む子もいます。ニュージーランドの先生や親は、とにかくほめるのが上手です。いろいろな角度から子どものいいところを見つけます。子どもの個性やいいところを伸ばす教育です。
子どもの遊びや発想を「ラーニングストーリー」に
子どもの遊びや発想は、ラーニングストーリーに記録されます。連絡帳のような思い出BOOKのようなものです。子どもがどんな風に遊び、その前後でどんな内面思考を持ち、発展させていったのかということを、写真も交えて先生がストーリーを書いてくれます。親も、ラーニングストーリーを読むことによって、子どもの遊びへの関わり方や発展のさせ方を学ぶことができます。

■専門分野別研修【障がい児保育】(2019年度から実施)

「障がい」とは何かを多面的また多元的に理解し、それぞれの子どもがその特徴に応じた発達が促進されるよう、自ら保育内容を計画し、実行できる総合的な能力を身に着けることができます。

子どもの「障がい」とは何かを理解し、それぞれの子どもの可能性を広げる
  • 子どもの特性としての発達の視点と「障がい」の視点を交差させることで、大人の「障がい」とは違う観点で、保育に生かせる子供観を学びます。
  • 子どもが他の子どもを意識する仕組みを学び、「障がい」の有無を超えて命の響き合いがあることを学び、子ども集団の中で育つ「障がい」のある子どもと、その子がいるだけで育つ子ども集団について学びます。
実際の保育現場で活かせる体験学習
「障がい」のある子どもを理解するためには、その多様性や特殊性から、かかわる大人は想像力を発揮して、子どもに関わり続ける力が要求されるため、保育現場で日々起きている実例を挙げての演習にて、自己の想像力を育てていく糸口をみつけます。

■専門分野別研修【保護者支援・子育て支援】(2019年度から実施)

保育所での養育を、家庭の子育ての特徴や問題点と対比する中で、保護者支援・子育て支援の必要性を理解し、保護者への子育てサポートの実際、虐待の予防的配慮、発見と対応の仕方、子育て支援に際しての他機関との必要な連携を行う力を開発します。現在の日本のさらなる子育て環境の理解を目指します。

保護者に対する子育て支援の必要性を知る
  • 社会の変化と家族規模の縮小化により子育て負担が増大している事実を学び、保護者に対する子育て支援は「子どもの最善の利益」の確保を目指して行う取り組みであることを学びます。
  • 現在の日本における多様な家族のありようと、子育てのセーフティネットの在り方を考え、日常の保育現場から保護者支援がはじまっていることを把握し、保育所での支援の可能性を学びます。
保護者に対する相談援助の実際をグループワークで体験学習
  • 相談援助における面接技法(質問技法・明確化技法・感情の反映化技法)を学びます。
  • 地域の保護者に対する相談の実際として、保護者とのコミュニケーション、グループワークの体験のため参加者同士がファシリテーターを務めつつ演習します。

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